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ふらゆらと描くこと。

  • Posted by: etimao
  • 2017-12-02 Sat 09:12:53
描く。その行為は人類の進化の中で形態や社会での存在意義を変えつつも人の営みとして現在まで続いている。太古より人は五感を通して自然の摂理の下で日々をすごしている。自然の中で偶然にも必然にも、美しくも儚くも恐ろしくも心の震えを覚へる大いなる何かを感じた時、その何かを見えるように留めたく様々な痕跡を残してきた。描く行為もその一端であり、それはDNAにインプットされた人の本能であると思われる。
 心動く事象。人知を超えた森羅万象は人の能力である五感を磨き、第六感を喚起する。事象は印象として心の内に蓄積されていく。印象は心の内で熟成され目に見えない心象となり、そして描く行為の内に滲み出し、実在する画となってきた。
 
 現代も人はまた変化を続ける環境の中で五感とともに生きている。
 
 文明の発達は時代の要求とともに進行してきた。今を生きる我々は少なからずそれらのテクノロジーを享受している。様々な事象を受け止める状況、機会、能力が変化し続けている。
 生命は大いなる世界の中で生まれ死にそしてまた生まれる。精神は文化のサイクルの中で紡がれ永遠に環り巡り重なり続くのである。
 
 私の創作活動のベースは、もちろん日々を置かれた立場で生活する上にあるのだが、時々自然の中に身を置き、そこで風、光、水、土、雲・・・と交わる。
 街中で生まれ育った私は大して山や川と関わりが深い訳ではなかった。美術工芸高校の友から川釣りの手ほどきを受けた。芸大生の頃に始めたフライフィッシング。この大変面倒な楽しい遊びは自然と人の関わりを思索、妄想する入り口となり、創作する姿勢にも大いに影響があった。釣りがしたいのか絵が描きたいのか、、鉛筆の代わりに竿を手に自然の描写に出かけていたように思う。溪で毛鉤を水の流れに漂わせる。いかに自然な生命の気配を演出するかに無我夢中になり、意識は内なる世界と外なる世界を行き交い、毛鉤と流れとともに自然へ溶け込み始めるのだ。さて、毛鉤は鳥の羽根や獣の毛を糸で巻きつけて虫に似せて作るのだが、形態、色だけを似せるだけでは自然そのものである魚たちからは手厳しい反応をいただく事となる。時々の自然の在りように包まれて状況判断をし、感と知識を総動員して生命の気配を流れる毛鉤に込めて流れに漂わせていくのだ。
 人と自然でなく自然の中の人・・偶然も必然も自然。自然をも包む大いなる「何か」を。
 山を歩く、ただただ歩く、登りも降りも。汗に、土にまみれ、風に包まれ、雨に打たれ、陽光に温められ、無音の雪原に佇み、泉のほとりで憩い、雲の躍動に心踊らせ、空の広がりに心は解かれ、宇宙の中で人はちっぽけであるが確かに存在する。その感覚が心に安穏を運んでくれる。自然の中で無心に近づけた時、人知の及ばぬ心震える万象と出会える。そんな時に己の魂は少しずつ遊離し、自由に無辺に泳ぎ始める。虚と実の境目は浸透膜のようになり両界を往還し、五感は磨かれ、意識無意識の別なく諸々を感受し蓄積され、心象となってゆく。
 
 画室にて画面に向かう時は気持ちの在処をできる限りニュートラルに、完成を決めず、頼らず、制作過程の時々に現れる様々な色の粉と水とが織りなす世界に感覚を委ねる。心象は様々な形象として混沌より浮かび上がってくる。そして、画の中に明滅する気韻生動を生々流転を行雲流水を感じ、辿り、生きる光を求め描くのである。
「描くこと、、生きること」画の世界を通して向き合い、寄り添い、問い続けていきたい。
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Comments: 4

魚屋 URL 2017-12-04 Mon 21:45:36

がんばって

imao URL 2017-12-07 Thu 16:08:14

おおきに。ぼちぼちまいります。

cd URL 2017-12-09 Sat 22:38:34

ん?猫?なんで猫?・・・とか思てしまいました^^;

その時々、こころの赴くままに描いてください。

imao URL 2017-12-10 Sun 15:04:46

にゃおにゃおとままに!
ありがとう^^

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